和牛と呼べるのは在来種の4種類だけ!和牛の種類と国産牛との違いなどを説明します

このサイトでは和牛と呼ぶことのできる4つの種類と国産牛との違いについて説明します。
この2つの呼び方の違いは、区別するときの基準がそれぞれ異なることで生じます。
また普段から耳にするブランド牛は4つの品種のいずれかに属しており、それぞれ独自の血統をもつ日本の在来種を交配、改良することで誕生した品種です。
ここでは4つの品種で最も流通量の多い黒毛和種と、最も希少とされる日本短角牛の特徴や産地などについて説明します。

和牛と呼べるのは在来種の4種類だけ!和牛の種類と国産牛との違いなどを説明します

和牛と一口にいいますが、実は4種類あります。
和牛は日本古来の4つの在来種の血統に限定して表示することが許されており、それ以外は名乗ることができないのです。
耳にする機会の多い黒毛和種はこの1つで、和牛全体の9割を占める最も流通量の多い種類です。
名前の通り黒い艶やかな毛をもち、高級精肉を決めるランク付けの基準の1つである霜降りになりやすく風味の良い肉質が特徴です。
産地も特に限定されることなく日本全国で飼育されており、名前の知られたブランド牛の多くがこの品種です。

和牛と国産牛の違いは区別するときの基準の違い

私たちが普段何気なく目にする和牛と国産牛。
その基準の違いを説明できる人はいるのでしょうか。
特に気にせず手に取っている人が大半だと思われます。
和牛というのでは純粋に日本で生まれた品種を改良して育てられたもののことを言います。
国産牛というのは生まれは関係なく、日本で品種改良され、一定の期間(3か月)以上日本で育てられたもののことを指します。
外国産であっても国産牛と呼ばれることもあるわけです。
和牛と呼ばれる品集は黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4つしかなく、この4種内で交配したものしたものも和牛として認められています。
これらはすべて純血でなくてはならず、国内だけでなく海外でもWAGYUとしてブランド化され人気を得ています。
国産牛で有名なのものはホルスタイン種、アンガス種などがあります。
カタカナ表記であっても前述の基準をクリアしているため国産牛の表記がされます。
牛肉といっても様々な品種があるため、スーパーで手にする際もチェックするようにすると面白いかもしれません。

和牛と呼べるのは日本の在来種の4品種

牛肉の場合、国産牛と輸入牛、そして和牛という呼び名があります。
国産と輸入の違いはわかりますが、和牛も国産であり、いったいどう違うのか明確に応えることが難しいことがあります。
和牛とは日本の在来種をもとに作られた食肉専用の牛をさします。
そのためすべて日本で作られたように感じますが、実際には日本産でなくてもよく品種を指して呼んでいます。
品種は全部で4品種となっており、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種になります。
これら以外のものは和牛と名乗ることはできません。
4品種のうち最も多いのが黒毛和種であり全体の約9割を占めています。
産地も全国にあり、有名な銘柄には大阪や米沢、丹波や近江、前沢など高級と言われるものがあります。
実際にお店をのぞいてみると、国産牛と記されているものが多いのですが、中にはあたかも高級のような表記のものもあります。
法律上国産牛と表記することは可能なのですが、高級なものは表記せずしっかりと品種名が入っているので間違えて購入しないようにします。

和牛との違いは国産牛は品種に関係なく国内の飼育期間で決まる

和牛の定義は決められていて、定められた4種類の品種と、それらの4種類を掛け合わせた交雑種のみしか名乗れません。
和牛の90パーセント以上は、黒毛和種でスーパーの店頭で購入できるものは殆ど黒毛和種です。
他の3種類の褐毛和種と日本短角種と無角和種で、地域の特産牛をして売られている事が多いです。
それに対してスーパーの店頭で和牛に比べてかなり安く売られている国産牛とは、品種には一切関係なく日本国内での飼育期間が長ければ名乗る事が出来ます。
だから例えばアメリカで子牛の頃1年育てた牛を、日本の酪農家が輸入しても国内で1年と1日以上飼育して育てたら国産牛を名乗っても問題ないです。
和牛も当然ですが日本国内での飼育期間が長いので、国産牛を名乗っても問題ないです。
だけど国産牛を敢えて名乗らないのは、スーパーなどの店頭では圧倒的に低価格で販売されているので、敢えて安いイメージのある国産牛を名乗らない方が高く売れるからです。

和牛も国産牛と表示することができる

和牛はブランド牛で、国産牛よりも高額で流通しているので違うものだと勘違いしている人も多いはずです。
だけど国産牛は簡単に言えば、品種やどこで産まれたのかとかは関係なく、全飼育期間の半分以上の期間を日本国内で飼育されたというだけです。
それに対して和牛には明確な定義があって、肉専用種として指定されている4つの牛の品種か、その4品種間の交雑牛だけを指します。
和牛は日本古来の品種を美味しくするために、品種改良を重ねて日本人の米食に適した嗜好にあった品種です。
具体的には9割以上が黒毛和種で、それ以外に日本短角種や無角和種と褐色和種です。
和牛も当然ですが、ほとんどの場合は日本国内で半分以上の期間飼育されるので、国産の牛の一種であるため表示する事は可能です。
可能ではありますが、スーパーマーケットや肉屋で売る場合は国産の方が安く流通しているので、敢えてそのような表示をする意味がないので表示して売られる事はほぼないと言っていいです。

和牛のひとつあかげ和種の特徴を紹介

和牛には4種類の品種がありますが、黒毛和種に次いで飼育数が多いのがあかげ和種です。
熊本県と高知県が産地として有名で、熊本系のあかげ和種は金色に近い見た目で熊本あか牛とも呼ばれています。
高知系はオレンジ色に近い見た目で、土佐あかうしや土佐和牛といった名称で呼ばれています。
また、徳島県・宮城県。
北海道などでも飼育されていますが、黒毛和種と比べると飼育数は非常に少なく和牛全体の5%ほどしか飼育されていません。
体が丈夫で暑さに強いのがあかげ和種の特徴で、性格も穏やかで草を消化する能力も高いので放牧に向いています。
肉質については黒毛和種と比べると若干劣りますが、赤身とサシのバランスが良いという特徴があります。
比較的赤身が多いため、ヘルシー志向の方を中心に人気を集めていますが、赤身は旨味を豊富に含んでいるので赤身の美味しさを味わいたい方にもおすすめです。
なお、基本的に消化が悪い牧草をエサにしているあかげ和種は、内臓が鍛えられているため、モツも美味しいと言われています。

和牛のひとつ無角和種の特徴を紹介

現在、和牛として定められているのは、黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種の4品種ですが、これらの中で最も飼育数が少ないのが無角和種です。
無角和種は文字通り角が無く、黒毛和種よりも黒く見えるのが特徴で、山口県萩市を中心に飼育されています。
山口県阿武郡で、在来和牛を無角のアバディーン・アンガスによって改良して生まれた品種で、1944年に無角和種と命名されました。
育ちが早いのも無角和種の特徴で、産肉能力が高いため肉用牛として適しています。
黒毛和種よりも人気が高い時期もありましたが、消費者の霜降り志向が進んだことや、価格が安い外国産の牛肉が入ってきたことにより人気が低下し、現在は希少品種となっています。
かつては1万頭近く飼育されていましたが、現在は200頭ほどしか飼育されていません。
肉質については粗く、風味も黒毛和種より劣ると言われていますが、赤みが多いので近年はヘルシー志向の方を中心に再び人気が高まっています。

ブランド牛と和牛の関係について説明

ブランド牛にはとても多くの種類があります。
全国に広く存在しているといえますが、中でも良く耳にするのが三大和牛です。
実はこれらの多くが和牛の品種の1つである黒毛和種であり、三大和牛といわれるものも同様です。
国内で流通している和牛の9割が黒毛和種であることからも、ブランド牛といえば黒毛和種だといえます。
もちろん他の品種にもブランド牛はありますが、やはり肉質をランク付けするときにハイランクを獲得しやすいのが黒毛和種です。
その理由としてあげられるのが遺伝的要素の関係です。
黒毛和種は赤身にも脂肪が入りやすいためサシの状態を作りやすく、その柔らかな肉質と独特な香りが価値を高めています。
それではどのブランド牛も同じ品種なら大差ないのではと考えるかもしれませんが、血統や生育地域の環境、飼育方法によって違ってきます。
優れた資質と生育環境、手間暇をかけた飼育、これらがブランド牛を作り、地域独自の厳しい基準をクリアしたものだけが出荷されていきます。

いろいろあるブランド牛!和牛の品種別に紹介

和牛とは、日本で生まれ育ったものならなんでもというわけではなく、黒毛和種・褐毛和種・無角和種・日本短角種の4種の牛を指します。
中でも黒毛和種は黒毛和牛として知られ、最高の遺伝的資質を持って、美味しさ・柔らかさ・サシの入り方、見た目の美しさなどに優れ高く評価されています。
黒毛和種は日本中で育てられ、数多くのブランド牛があります。
中でも有名なものは、三重県の松坂牛・兵庫県の神戸牛や田島牛・宮城県の仙台牛・山形県の米沢牛や山形牛などが挙げられ、それぞれ厳しい条件をクリアしたものがその名を名のることができるように管理されています。
褐毛和種は赤身が多く健康志向の人に人気があり、代表的なブランドには、北海道のいけだ牛やはこだて和牛・栃木県の紅の牛などがあります。
無角和種も赤身が多い品種ですが、現在は山口県で200頭ほど飼われているだけになっています。
日本短角種も赤身が多く柔らかい肉質が特徴で、いわて短角和牛が有名です。

和牛を購入するときはラベルの表示を確認しよう

和牛を購入するときはラベルの表示を確認することが大切です。
国産牛とどう違うのか分からないという話を聞くことがありますが、和牛は品種による分類でもう一方は国内における飼育期間の長さによる分類です。
つまり輸入牛であっても国内での飼育期間の方が長ければ名乗ることができるということです。
これに対し和牛と表示できるのは日本の在来種である4種類に限定されていることからそれ以外の品種では名乗ることができず、表示されていればそのいずれかであるということがいえます。
もちろん日本古来からの在来種なので国産牛でもありますが、どの品種もブランドを大切にしているため、あえてそう表示することはないです。
たまにスーパーなどで黒牛や黒毛牛と表示されている精肉を見かけることがあり、黒毛和種と勘違いして手に取りそうになりますが注意が必要です。
和牛の場合は必ずラベルに和の文字やブランド名が記載されているので、購入するときは表示を確認します。